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ニューヨーク州フィンガー・レイクスが『ワイン・エンスージアスト』誌による「2025年 アメリカ・ワイン・リージョン・オブ・ザ・イヤー」受賞

ニューヨーク州フィンガー・レイクス ワイン畑に日が当たっている

ニューヨーク州のフィンガー・レイクスは、Wine Enthusiastの「2025 Wine Star Award」において「アメリカ・ワイン・リージョン・オブ・ザ・イヤー」に選出された。この賞は、2世紀にわたる革新、サステナビリティ、冷涼気候下での卓越性をたたえるものである。

このWine Star Awardは、フィンガー・レイクスがアメリカでも最も活気に満ち、協働精神あふれるワイン地域の一つという遺産を有していることを認めるものである。家族経営のワイナリーおよび地域のパートナーが、ニューヨークワインの物語を今なお形作り続けている。

フィンガー・レイクスの深い歴史は、1829年にケウカ湖沿岸での最初のぶどう栽培から始まった。そこから、Charles Fournier や Dr. Konstantin Frank の先駆的な作業によって、ヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis vinifera)栽培における視点の刷新と技術の突破が、アメリカのワイン景観を再形成した。彼らの実験と卓越へのコミットメントが基盤となり、現在この地域は冷涼気候でも精緻なワインを造るという世界的に称賛される地位を得ている。

フィンガー・レイクスAVA(政府公認ワイン用ブドウ栽培地域)は、11の深い氷河湖によって形づくられており、ゆっくりと均衡のとれた成熟を促す理想的な条件を生んでいる。現在では1万エーカー(約4,047ヘクタール)を超えるぶどう畑と140以上のワイナリーを擁する。スパークリングワインの伝統が受け継がれる一方、リースリング、シャルドネ、カベルネ・フラン、そして伝統品種と革新品種の両方がこの地の多様性を象徴している。

フィンガー・レイクスの成功を支えるのは、地域関係者の協働である。家族経営のワイナリーが地域の中核をなしており、Finger Lakes Wine Alliance (FLWA) などの地域団体が、マーケティングと業界活動を通じてその可視性を高めている。また、アメリカ最古のワイントレイルであるカユガ湖をはじめ、セネカ湖、ケウカ湖、カナンデイグア湖などのトレイルが、地域のテロワールとホスピタリティを来訪者に伝える役割を果たしている。

サステナビリティと環境保全への取り組みも、この地域の発展を形づくる重要な要素である。ニューヨークワイン&グレープ財団(NYWGF)が開発したNew York Sustainable Winegrowing Program (NYSWP) では、55のブドウ畑がサステナブル認証を取得し、30以上のワイナリーがサステナビリティ・トラストマークをそのワインラベルに表示している。この認証は、環境的に健全で、社会的に公正かつ経済的に持続可能なワインであることを保証するものである。

その一体感の精神は、ニューヨークの地を超えて世界へと広がっている。U.S. Department of Agriculture’s Foreign Agricultural Service の助成を得て NYWGFが実施している「ニューヨークワイン輸出プログラム」を通じて、フィンガー・レイクスのワイナリーはロンドンから東京に至るまで、国際市場にニューヨークワインを紹介する中心的な役割を果たしている。

NYWGFのエグゼクティブ・ディレクター、サム・フィラーは次のように述べている。

「この栄誉はフィンガー・レイクスのみならず、ニューヨーク州全体のワインコミュニティの強さと進化を称えるものである。『アメリカ・ワイン・リージョン・オブ・ザ・イヤー』の受賞は、世代を超えて栽培者と醸造家が知っていたことを裏付けるものである。すなわち、フィンガー・レイクスこそがアメリカにおける冷涼気候ワインの卓越性を定義しているということである。」

また、フィンガー・レイクス・ワイン・アライアンスのエグゼクティブ・ディレクター、エイミー・ネイヴァーは次のように述べている。

「この受賞は、私たちの地域が共有してきた成功と革新を浮き彫りにするものである。フィンガー・レイクスが成長すれば、ニューヨーク州全体のワイン産業も成長する。我々はNYWGFおよび業界の仲間たちと共に、この地域の真の物語を世界に発信できることを誇りに思う。フィンガー・レイクスは、世代を超えた栽培者と新しいワイナリーが協働して冷涼気候ワインの卓越性を追求する、レジリエンスと協働の象徴である。」

フィンガー・レイクス・ワイン・アライアンスについて

Photo: Courtesy of Finger Lakes Wine Alliance / Stu Gallagher