ニューヨークワイン&グレープ財団から、ニューヨークワインの品質と多様性を消費者に伝えることに卓越した貢献をしているワインショップに贈られる、リテイラー・オブ・ザ・イヤーを今年受賞したのはブルックリンのワインショップ、ギルデッド・グレープです。
ブルックリンのチャーチ・アベニュー727番地のショップオーナーは、Mary Pino(メアリー・ピノ)氏。「ニューヨークのワインとスピリッツに対する情熱を、ブルックリンのコミュニティと分かち合うことを目標に、ギルデッド・グレープを2016年にオープンしました。私が育ったこの街で店を開いて、自分の人生とビジネスに明確な目的を持ちたいと思いました」。
「本業は会計士で、素晴らしい職業です。でも、15年~20年も金融業界で働いた結果、正直燃え尽きてしまいました。一方、ギルデッド・グレープは私にとって、情熱を傾けるプロジェクトであると同時に、ビジネスでもあります。両方が叶うキャリアを見つけるのは、やりがいのあることです」。
あらゆる味覚にぴったりなニューヨークのワイン&スピリッツ
ピノは、約56㎡の店内にはニューヨーク産のワインとスピリッツを中心に揃えることを常に目指しています。「来店されるお客様には、自分の知識をできるだけ伝えたいと思っています。お客様の好みが、フルボディのカリフォルニア・ワインでも、控えめなフランス・ワインでも、あるいは果実味豊かなイタリア・ワインが好きでも、その方の好みに寄り添うニューヨーク・ワインも必ずあることに気づきました」。
ピノは、ニューヨーク州のあらゆるワイン産地のワインを揃えることも心掛けています。
「ニューヨークには実にさまざまなテロワールがあります。「ロング・アイランド、フィンガー・レイクス、ハドソン・ヴァレー、ウェスタン・ニューヨーク、そしてここブルックリンで造られるワインまで、誰もが楽しめるものがあります」。
新型コロナのパンデミック中、ピノはニューヨーク産の商品を扱うという使命を倍増させ、今では店内の在庫の約80%がニューヨークのワイン、スピリッツ、シードルをローテーションで取り揃えているという。夫のRifaat Hamou(リファート・ハモウ)氏もチームに迎え入れ、一緒に切り盛りをしています。
主な顧客は地元のワイン愛好家ですが、ブルックリンの街には遠方からの観光客も多く訪れます。「当店のワイン・クラブは、ビジネスの重要な一部になってきています。ワイン・クラブに入会する州外のお客様も増えてきています。今年は、州外の方にももっとニューヨークのワインを知ってもらいたいと思っています」。
ニューヨーク州には約3,800軒のワイン・酒販店がありますが、ニューヨーク産のワインやスピリッツを専門に扱う店はごくわずかです。ニューヨーク産のワインの進化とともに、購入できるショップはこれから増えることでしょう。ぜひ、NYCを訪問された際は、ブルックリンの“The Gilded Grape” (ザ・ギルデッド・グレープ)、でニューヨーク・ワインを探してみませんか。 詳細はショップのウェブサイトをご覧ください。
Unity Awardsとは
ユニティ・アワードは、ブドウ栽培者、ワイナリー(およびそのスタッフ)、研究者、小売業者などの協力関係を認め、奨励し、業界全体の発展を祝うための手段として、1990年に創設されました。ニューヨークワイン&グレープ財団は30年以上、長年にわたってさまざまな困難に直面しながらも、共に働き、成功してきたニューヨーク州のワイナリーと生産者のコミュニティとそのメンバーの豊かな歴史に敬意を表し、その大胆な精神と数々の功績を認め、業界のリーダーたちとニューヨークワインのチャンピオンを称えることを誇りに思います。詳細はこちらをご覧ください。
※本記事はワインライターのKathleen Willcox and Robin Shreeves がNYワイン&グレープ財団のために執筆した記事の抄訳版です。